「あたらしいヘーゲル」
<1章>
1.1 難解になる理由
・難解?
ドイツ語では簡単
日本語では…。
・西洋崇拝
啓蒙派知識人、官学アカデミズム、etc
崇拝=高いもの…、ありがたいという心理
わかりにくさ
・ほかの哲学と比べても
・わかりにくい=権威あるもの
・学問とのかかわり
学問 身近に引き寄せ、理解と分析
崇拝と相容れない?
学問の弁証法・・・日本では成り立ちにくい
学問以上に社会的地位が重要であった
1.2 難解な哲学用語
・西洋の思想を日本語に
訳語
・見られない用語は一向に減らない
1.3 異物感
・近代ヨーロッパ
難問を解く わかりやすく解説する
ex.デカルト フランス語でエッセイ風(方法序説=方法の話)
・近代西洋哲学
キリスト教からの解放
権威から脱したところから模索
ことば 多くの人に共有
※異文化圏の場合には難しい
・ヘーゲル
難しくはない
異物感がある、異物感=ヘーゲルの難しさ
日本文化と西洋文化の落差
1.4 ひまわりの弁証法
・弁証法
・アウフヘーべン
捨てつつ持ち上げるという意味。
訳語・止揚のしようが躊躇われる
ドイツ語では捨てる、の意味
・ヘーゲル
立ち向かい世界=弁証法的な構造
・ヒマワリの有機体の生命過程
種→否定されて芽、芽が否定されて茎や葉、これが否定されて花、花が否定されて種、もとに戻る
・否定とまとまり
A→Bの変化:Aが否定されてB A/Bの間に対立
再びAに戻ってくる まとまり(総体感)
1.5 社会の弁証法
・ヘーゲルの自然観
自然界:弁証法の展開が不十分
十全に行われるのは人間界
・人間界での弁証法
個人がぶつかり合う社会
生命の弁証法よりも複雑
・ヘーゲルの生活実感
・生活実態とヘーゲルの社会像との違い
(1)私たちの社会・・・自分が人に合わせ、人が自分に合わせる→社会関係の形成
和・・・人と人とが会うところ
和を乱さないことが重視される
ヘーゲルの弁証法で言うと否定よりも総体性に力点=まとまりをもつことに社会の本質
正-反-合でみると社会全体の動きが合になることに
(2)ヘーゲルの弁証法
否定の力が強調されないといけない
個と共同体が徹底対立し矛盾
(3)結論
ヘーゲルの生活実態・・・私たちの生活実態とは全く違う次元
1.6 自立した個人と共同体
・自立した個人
対内面:自分の思考と存在を確信
対社会:人権の主張
社会生活 他人に対しても存在や価値を貫くことを求める
・自立した個
容易に和やまとまりの形成が困難
対外・・・警戒や抵抗
歴史的には王権や神に対抗する形で個
・ヘーゲルのイメージする個
以上のような個
互いの自己主張のぶつかり合い 混沌の世界=原イメージ
・原イメージを肯定できるか
青年ヘーゲルのわだかまり
古代ギリシアへのあこがれ:芸術・宗教・哲学、都市国家(個と共同体との調和)がそれらを生むきっかけになった
・古代都市国家
個として生きる・・・共同体精神を体現する
※ドイツ社会への不信と不満・・・
当時のドイツ:個々人、宗教界、政治組織、職能団体がそれぞれの利害に基づく自己主張のみ
古代ギリシア:個々人・・・共同体のしきたり規範・通念を受け入れる、共同体も個々人を受け入れる
・腐敗や堕落
歴史の流れとして受け入れる
個と共同体の美しい統一→対立する近代社会社会へという展望
近代社会=腐敗と堕落ではなくギを超えてそれを一歩超えたものとする
統一を壊したもの・・・個人の自由と自立(近代的原理)
歴史の展開:古代ギ→ローマ、中世、近世、近代ととらえる
・個人の自由と自立(近代的原理)
共同体社会に対する否定の力
個を単位とする社会=否定、矛盾、対立を原炉とする社会
・社会の弁証法
上記のような社会をよしとして個人がそう生きることを社会の原イメージとする社会感
1.7 対話の流儀の違い
・対立や矛盾=近代社会の原理
私たちの生活実感との違い
私たち・・・全会一致がめでたいという社会心性=美意識
ヘーゲル・・全会一致=例外・奇現象
・社会の成り立ちの違い
日本と西洋の近代化の違い
・対話と弁証法
・日本
何らかの一致点、親しみ、自然に終わる
・西洋
対立・緊張・意見の相違
どちらがよいか
参考文献:長谷川宏[1997]:『あたらしいヘーゲル』1章

